1年に1本吸っても喫煙者!?・・・「喫煙者」の定義をJTに聞いてみたら

Youtubeのコメント欄で質問されたまま気になっていたことがあった。それは「1年に1本吸うだけの人も喫煙者にはいるかどうか」という疑問である。JTの調査によれば、日本人の喫煙者率は男性31.0%、女性9.6%、男女計で19.9%である。ここには「1年に1本だけ吸う人」は含まれるのだろうか。

◎「喫煙者」の定義は?

というわけで、数ヶ月来の疑問を解消しようとJTお客様相談センターに電話してみた。

担当者(女性):「お電話ありがとうございます。日本たばこ・お客様相談センター○○です」
フジモト:「藤本と申します。喫煙者率の調査について質問したいことがあるんですが、よろしいでしょうか」
担当者 :「はい」
フジモト:「JTさんは喫煙者率調査を発表されてますよね。その結果は厚生労働省などでも使われていると思うんですが、この場合の「喫煙者」は、正確にはどういう定義なんですか?
担当者 :「喫煙者の定義…?」
フジモト:「たとえば、年に1本吸うだけの人だと『喫煙者』には入らないんじゃないかと思うんですが…」
担当者 :「そうしましたらですね、ちょっと確認いたしますので、少々お待ちいただいてもよろしいですか?」
フジモト:「はい」

(しばし待ち時間。保留音楽はフュージョン系♪)

担当者 :「おまたせしました」
フジモト:「はい」
担当者 :「一応ですね、『毎日吸う人』のほかに『ときどき吸う人』も分類しまして、両者を合算したものを『喫煙者』として定義をさせていただいております」


画像:JTホームページより

つまり、JTの調査による「喫煙者」とは「月に何本以上」などの数字ではなく、アンケート調査の項目「毎日吸う人」と「ときどき吸う人」の合算だということだ。ついでに、この2項目以外の選択肢「吸ったことがない」「以前は吸っていたが今はやめた」などがどうなっているかについても質問してみたが、そちらは非公開なのだそうだ。


◎喫煙開始年齢引き下げ議論についての見解は?

「全国たばこ喫煙者率調査」の方法については、JTのホームページでも確認できる。「全国成年男女を対象とし、約32,000人に依頼」「有効回収標本は20,112人(有効回収率 62.7%)」などの情報が載っている。この調査は二十歳以上の成人を対象としたものなので、未成年の喫煙率についてのデータはないそうだ。
ついでに、少し前に話題になった「選挙権年齢引き下げにともなう飲酒・喫煙年齢引き下げ議論」についての見解も質問してみた。

担当者 :「議論があることは承知しておりますが、弊社としてはそれについて何かお答えする立場にはないと考えておりますが…」
フジモト:「つまりノーコメントといういうことでしょうか」
担当者 :「はい。さようでございますね」

JT社内の喫煙率と喫煙のルールは?

前述したように、今年の発表によれば、日本人成人の喫煙者率は大まかにいえば男性30%、女性10%、男女計20%である。ではJTの社内では、どれぐらいの割合でタバコを吸っているのだろうか?

フジモト:「JTさんの中では、どれぐらいの割合で吸われているのでしょうか?」
担当者 :「そういったことは、調査自体させていただいておりません」
フジモト:「調査自体をしていないということですね」
担当者 :「ええ。もちろん吸う者も吸わない者もおりますが...」
フジモト:「わかりました。社内の場合ですと、喫煙所が設けられていたりするんでしょうか?」
担当者 :「さようでございますね。分煙させていただいておりますので、喫煙所を設けております」
フジモト:「つまり、吸いたい人は喫煙所に行って吸うということですね」
担当者 :「さようでございます」
フジモト:「ちなみにそれはエアカーテンのようなものではなくて、部屋になっているということでしょうか?」
担当者 :「さようでございます」
フジモト:「わかりました。いろいろお答えいただいて、どうもありがとうございました」

◎まとめ

省いたところもあるけれど、ざっと以上のような流れだった。求めよ、さらば与えられん。ちょっと勇気をだして質問してみれば、それなりにちゃんと答えてくれることがわかった。

(本日わかったこと)

  • 「喫煙者」の定義は「毎日吸う人」「ときどき吸う人」の合計
  • アンケートのその他の選択肢は非公開
  • 未成年者の喫煙状況は調査していない
  • 喫煙開始年齢引き下げの議論についてはノーコメント
  • JT社内の喫煙率は調査していないので不明
  • JT社内は分煙。吸いたくなったら喫煙室へ行って吸う。

わたし自身は1990年代を中心によくタバコを吸っていた。かつての主要銘柄マイルドセブンはもちろん、ピース、ハイライト、キャスターマイルドわかばシルクロード、フロンティアなど、当時発売されていたほとんどの銘柄を吸ったことがある。今回はそんなJTさんに初めて電話してみて、「さようでございます」「さようでございます」と丁寧に答えていただいた。電話窓口のAさん、どうもありがとうございました。