0から1へのアクション(ゼロベース思考と質問)

ビジネスなどの問題解決で有効とされる「ゼロベース思考」と「質問」には共通点があります。それは何か。まず「ゼロベース思考」について考えてみましょう。

【ゼロベース思考とは】

「ゼロベース思考」とは既存の枠組みにとらわれず、目的に対して白紙の段階から考えようとする考え方の姿勢のことを指す。既存の枠組みでは、過去の事例や様々な規制などが思考の幅を狭くし、目的への最適な方法への到達を難しくなるため、「ゼロベース思考」で考えようとする姿勢が重要であるとされている。
出典:コトバンク

◎ゼロベース思考(単独の場合)

私たちの思考は建物にたとえられます。物事が上手くいかないときに、部分的な修正ではなく、いったんまっさらな状態にしてから新たに作りなおす方法が「ゼロベース思考」です。

「ゼロベース思考」を経てできた新しい建物は、小さいながらも強固です。これが今後考えを進めるうえでの土台・第一歩となります。


◎ゼロベース思考(議論の場合)

相手がいて議論しているときも、同じことがいえます。お互いの意見が合わないときは、それぞれが頭のなかに別々の建物をたてている状態です。この場合も、いちどまっさらな状態にした後で、どんなことならお互いが共有できるかを考えます。

小さくとも、お互いが協力して作った建物は共有財産です。これが議論を進めていくうえでの土台・第一歩となります。


◎ゼロベース思考と質問の共通点

一方、「質問する」とは「知らない状態=0」から「知っている状態=1」へと向かうアクションにほかなりません。

【質問とは】

「知らない(0)」→「知っている(1)」へのアクション

「ゼロに戻して一から組み立てる」ゼロベース思考と「0から1へとむかう」質問は、「0から1へのアクション」という点が共通しています。ゼロベース思考は「根本的に問いなおす質問」だともいえます。

問題が行き詰まったときや、考えが堂々巡りをしてしまうときには、「自分は結局何がやりたいのか?」「そもそも共有すべき目的は何だろう?」など、いちどまっさらな気持ちで質問を書き出してみてはいかがでしょうか。