天動説か地動説か
天動説と地動説はどちらが正しいのでしょうか。
- 天動説:太陽が地球の周りを回っている。
- 地動説:地球が太陽の周りを回っている。
ひとつたしかなのは、この2つの説の「結論」だけを見ていても、答えはわからないということです。
「太陽が地球の周りを回っているんだ」
「いや、地球が太陽の周りを回っているんだ」
「いやいや、太陽が地球の周りを回っているんだ」
「いやいやいや、地球が太陽の周りを回っているんだ」
(以下、どこまでもつづく…)
お互いが口角泡を飛ばして「結論」だけを押し付けあう。これが不毛な議論の典型です。
だから、きちんとした議論のためには、論理が必要となります。
- 「太陽は地球の周りを回っている。なぜなら…」
- 「地球は太陽の周りを回っている。なぜなら…」
「根拠(前提)」ー「すじみち(論理)」ー「結論」
根拠(前提)から結論へといたる筋道がしっかりした議論。これが論理的な議論です。
- 「太陽は地球の周りを回っている。なぜなら、地球の上に立つわれわれから見れば、太陽は毎日天空を回っているように見えるからだ」
- 「地球は太陽の回りを回っている。なぜなら、太陽の周りを地球が楕円軌道を描いて回っているとみなせば、地球から見える太陽や惑星の動きが説明しやすいからだ」
こうして、次は「なぜなら」以下の前提部分について検討することになります。