「どうして いつも」(まど・みちお)

どうして いつも

太陽

そして



やまびこ

ああ 一ばん ふるいものばかりが
どうして いつも こんなに
一ばん あたらしいのだろう

(まど みちお)

質問は、ものに光をあてる。この詩では「一ばんふる」く「一ばんあたらしい」ものが照らしだされている。逆に、影に潜んでいるのは私たち人間だ。そのこまごまとした日常だ。それが暗黙の対比になっている。


手作りの望遠鏡とスマホで撮影した満月(2015年10月)