ACC ラジオCM部門 アンダー29

日本最大の広告賞ACC賞の「ラジオCM部門 アンダー29」入賞作を聴いてみました。代表制作者が29歳以下という部門ですが、いい作品がそろってますね。

(リンク)2016 ACC ラジオCM部門 アンダー29

11本の中からぼくが適当に選んだ5本について、簡単にコメントしてみます。
キーワードは「シンプル」「前半と後半(メッセージ)のつながり」「人柄」です。

(1)ゆうパック「届けたかったもの」60秒

「届く」というメッセージが伝わるように、前半では「届かなかった」ことを振り返るというシンプルな構成になっています。「届かなかった」ことそれぞれに人の姿が浮かび、その人たちの気持ちが感じられます。CM(&商品)を人にたとえるなら「誠実な人」になると思いました。

(2)パナソニック/ボウズカッター「気にしてない」20秒

このCMも聴けばわかる単純明快さです。(1)のゆうパックとは、秒数も雰囲気も対照的ですが、シンプルな構成という点では共通しています。前半の会話から一転、商品がオチになる展開が見事だと思いました。「明るくさっぱりした人」のようなCMです。

(3)中部CM合同研究会「言葉の限界に挑戦シリーズ」20秒×3

ナレーターの質問にそれぞれの人が答えるというシンプルな構成で「言葉の限界に挑み続ける」というメッセージを伝えています。「赤ちゃんがどこからやってくるかを…」という微笑ましくも際どい質問が効果的です。あなたならどう答えますか? CM(商品)を人柄で表すと「意欲的な人/挑戦する人」になると思いました。

(4)有料老人ホーム みかんの郷「送ってね!」20秒
もともとは公募ラジオCMの入選作です。膨大な応募作の中にあっても言葉のリンクが目立った原稿だったはずです。(リンク先参照)豊かな自然に囲まれた「老人ホーム」にふさわしい、温かいやりとりになっているところがいいと思いました。CM(商品)を人柄で表すなら「温かい人/優しい人」になりそう。

(5)ゆうちょ銀行「お金の手ざわり」60秒

「え、そんなことやっていいの!?」と思わせておいて、後半へと繋がるCM。音を効果的に使いながらも、気持ちにうったえかける内容になっています。人柄でいえば、「いたずら好きだけど、誠実な人」だと思いました。

以上、いかがでしょうか。11作品全部を聴いても7分20秒。ラジオCMに今日がある方は、ぜひお聴きになってみてください。

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