尖閣諸島は誰のもの?(1)

領土問題の論理的な解法(2)のつづき

そういえば最近、石原慎太郎東京都知事尖閣諸島の買い取りを宣言してニュースになりましたね。領土問題シリーズを放置していたので、この題材をきっかけに考察してみたいと思いました。

まず、たまたまネットニュースで見た野田首相の発言を引用してみます。

尖閣、国有化も検討=首相

野田佳彦首相は18日午前の衆院予算委員会で、沖縄県尖閣諸島のうち個人が所有している島を国が買い取る可能性を問われ、「尖閣がわが国固有の 領土であ ることは国際法上も歴史的に見ても明々白々だ。所有者の真意も確認する中で、あらゆる検討をしたい」と述べ、国有化も選択肢に検討する考えを示した。

時事通信 4月18日(水)

ここで野田首相は「尖閣がわが国固有の領土であ ることは国際法上も歴史的に見ても明々白々だ」と発言しています。

  1. 尖閣がわが国固有の領土であ ることは)国際法上、明々白々だ
  2. 尖閣がわが国固有の領土であ ることは)歴史的にみて、明々白々だ

この意味は、具体的にはどういうことになるでしょうか。

ちなみに、たまたまネットで見たニュースでは台湾の李登輝元総統が以下のような発言をしています。

尖閣諸島は日本の領土」、李登輝元総統が改めて言及—台湾

中国政府が尖閣諸島の領有を主張していることについて、李元総統は「中華帝国覇権主義的な領土観にもとづいた主張であって、かつて朝貢していた国 を自分た ちの領土の外周だと考えている」と評し、根拠として挙げている古文書も清の時代に光緒帝が皇太后の病気を治すために民が尖閣諸島の近海で採った薬草を使 い、後に島をその民に与えたというだけで、「国際法上、何の根拠にもならない」と指摘している。

niftyニュース 2012年4月20日(金)

尖閣諸島については、実行支配する日本の他に、中国と台湾も領有権を主張しています。台湾の中では意見が割れていますが、李登輝元総統は「尖閣諸島は日本領だ」という意見です。
この李登輝元総統の話の中に間接的ですが、古文書の話が登場します。このあたりがどういうことなのか興味あるところです。

このブログでは、国家の領土がどんな基準で決められているのか、その際にどんな意見の食い違いや問題が生じるのかをある程度整理できるといいなと考えています。

→国境ってなんだろう?