国境ってなんだろう?

尖閣諸島は誰のもの?(1)のつづき

1本の線を引いて
その後をどこまでもたどっていきなさい
それを国境とよびなさい
その線の内側で暮らしなさい

そもそも「国境」という概念はいつ定まったのでしょうか。
1万年前の地球には、国境は引かれていませんでした(たぶん)。その意味では、どんな国境も、歴史上のある時期に誰かが定めた、人工的な産物だといえます。

国境線が明確に定められることになったのは、そんなに大昔ではありません。
1648年にヨーロッパで調印されたウェストファリア条約で、
主権国家が明確な国土をもつという考え方が宣言されました。
それ以前の国家は人と人とのつながりを基盤に成立していたため、国境線ははっきりとは決められていませんでした。

領海の概念は18世紀に生まれ、1982年の国際海洋条約で現在の12海里(約22.5km)が定められました。
領空については、第一次世界大戦後の1919年に、パリ国際航空条約で各国の権利が認められました。

現在、地球上には約200の国家が存在します。日本は、他国との陸続きの国境をもたない、比較的珍しい国ではないでしょうか。

スイスとイタリアの国境、サン・ジャコモ峠の国境の礎石

→領域を取得する6つの方法