「砂糖」の発音あれこれ
アラビア語の書き方を知っていますか。たとえば「砂糖=スッカル sukkar」の場合、パソコンのキーボード設定をアラビア語にして「s」「k」「r」を表す文字を入力すると、自動的に続け字にしてくれます。これで「砂糖=スッカル」が書けました。
このアラビア語「スッカル」の発音はフランス語の「スークル sucre」とよく似ています。スッカル(ア)→ スークル(仏)→ シュガー(英)。モロッコ人、フランス人、アメリカ人の友達に発音してもらったので聞いてみてください。
これら「砂糖」を意味する言葉はもともと古代インドのサンスクリット語から来ています。
シャルカラ sharkara (サンスクリット語)
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シャカル shakar(ペルシャ語)
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スッカル sukkar(アラビア語)
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サッカルム saccharum(中世ラテン語)
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スークル sucre (フランス語)
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シュガー suger (英語)
他にもヨーロッパ諸国、中南米、フィリピンなど世界各国で同じ語源の言葉が話されています。スペイン語 azucar, ポルトガル語 açúcar などは定冠詞のついたアラビア語「アスッカル assukkar」から来ています。面白いことに、中国語や日本語の「砂糖」も「砂」の音だけは古代インドの sharkara に由来するのだとか。韓国語 사탕 サタンは、今では「キャンディー」の意味になっているようです。
ちなみに、上の sukkar-sucre-sugar ではスピーカーの音を拾いました。その後、録音ソフトを使用してインド人の友達にも喋ってもらいました。こちらの方がノイズがなくきれいに録れます。他にもいろんな言葉を集めてみたくなりました。