韓国の左派と右派って何だ？

このキャラは「ノアラ」といいます。韓国の盧武鉉（ノムヒョン）元大統領（1946-2009）とコアラを合成した画像。

「コアラと合成するとは、親しみを込めた画像に違いない」と思って、ぼくは韓国人の友人たちに尋ねてみました。すると、ぜんぜん違う答えが返ってきました。

韓国に「イルベ」という右寄りのネット掲示板があります（日本の２ちゃんねるみたいなものらしい）。この画像は、そのイルベで左派の盧武鉉氏をからかうために作られた画像なんだそうです。

（1）左派ネットユーザーが、右派の李明博（イ・ミョンバク）を「ネズミ」にたとえる。
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（2）それに対抗して、右派ネットユーザーが、左派の盧武鉉を「コアラ」にたとえる。

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ところで、日本の戦後、55年体制では「右派：自民党」「左派：社会党」という構図がありました。韓国ではどうなっているのでしょう。仮に書いてみたのがこちらの表です。

これに対する韓国人友達の解説は以下のとおり。

左翼系：70〜80年代の民主化運動家、通称運動圏を指す。親北、分配主義。

右翼系：60年代の朴正煕など高度成長を追求する既存の政治勢力を指す。親米、成長主義、親企業政策。

反日、親日の区分は、その時々。左派でも、金大中は親日系になる。右派でも、金泳三、李明博、朴槿恵は親日より反日系になる。

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劇作家の平田オリザ氏は、かつて日本の大学で教鞭をとる韓国人女性を「親日家」と書いて、本人から大変なお叱りをうけたのだとか。韓国で「親日派」というと売国奴のようなイメージが含まれる。日本人で使われるいい意味での「親日家」に当たる言葉は「知日派」というのだそうです。（講談社現代新書・平田オリザ著『演劇入門』P154）

信号と同じで、政治も左右をよく見渡すと、安全に渡れるのかもしれませんね。