【喫煙と寿命】日本人の場合

【Q】日本人の場合、喫煙者は非喫煙者と比べて何年くらい早死にするか?

【A】数年〜10年

Youtubeコメント欄の質疑応答で調べたので、こちらにもメモしておきます。

以前の研究では、日本人の場合、喫煙者は非喫煙者よりも4年ほど早死にするという結果でした。
ところが、最近の論文では男性で8年、女性で10年短くなるという発表があります。
広島と長崎在住の人たち(しかし原爆投下時には爆心地近辺にいなかった人も多く含まれる)の追跡調査結果です。

研究では、1950年に広島と長崎でスタートした原爆の影響を追跡した調査の参加者から対象者をピックアップ。63〜92年にかけて喫煙データが得られた男性2万7311人、女性4万0662人を平均23年間追跡した。

【出典】日本人の喫煙習慣と寿命 死亡率は2倍、命は10年短縮

喫煙者の死亡率と平均寿命に対する調査結果、放射線影響研究所疫学部より

この論文(記事)からは大きく3つのことが分かります。

  • 喫煙者の死亡リスクは非喫煙者に比べて2倍(男性2.21倍、女性2.61倍)
  • 喫煙者は非喫煙者より10年近く早死にする(男性8年、女性10年)
  • 禁煙すると死亡リスクが改善する(35〜44歳の間に禁煙すると死亡リスクが1.06〜1.4に)

元論文(英文 2012年)はこちら。

Impact of smoking on mortality and life expectancy in Japanese smokers: a prospective cohort study

論文に載っているグラフを見ると、喫煙者の方が死亡リスクが高いことがわかりますね。