JT「メビウス」回収:安全性の基準を質問してみた

JTが主力ブランドである「メビウス」10万箱を自主回収するというニュース。SNSで交流のあるお医者さんがシェアしていたので、わたしも注目してみました。

たばこ「メビウス」自主回収 別の原材料が混入

日本たばこ産業(JT)は4日、製造販売するたばこ「メビウス・プレミアムメンソール・オプション・5」に別のたばこの原材料が混入したため、自主回収すると発表した。味や香りが異なるたばこが入っている可能性があるが、安全性に問題はないという。

朝日新聞デジタル 2016年2月4日
http://www.asahi.com/articles/ASJ2442W7J24ULFA016.html

メビウス」10万箱回収 JT、材料誤使用で

 日本たばこ産業(JT)は4日、西日本の17府県で販売した紙巻きたばこ「メビウス・プレミアムメンソール・オプション・5」計約10万2千箱を回収すると発表した。誤って他製品の材料を使用し、本来の味や香りと異なるたばこが含まれている可能性がある。安全性に問題はないという。〔共同〕

日本経済新聞 2016/2/4
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG04H2R_U6A200C1000000/


「安全性に問題はない」ってどういうことなんでしょう? JTお客様相談センターに質問してみることにしました。

電話すると担当のSさんという男性が登場。(ちなみに以前、「喫煙者」の基準について質問したときの担当者は女性でした)

わたし:「メビウス」自主回収の件についてお聞きしたいんですが。

Sさん:はい。

わたし:ニュース記事によると、「別製品の材料が混入したが、安全性に問題はない」ということですね。この「安全性に問題はない」とはどんな基準なんですか?

Sさん:私どもの製品であるタバコは「フィルター」をつけて販売しています。今回は、本来とは異なる製品のフィルターが誤って混入してしまいました。つまり、フィルター自体が劣化しているというわけではなく、他の商品のフィルターが付いているタバコがあるということです。

わたし:葉っぱの部分は本来の製品と変わらないけれども、別の製品のフィルターが付いてしまったという手違いなんですね。その点から安全性の基準自体は変わらないという解釈ですか。

Sさん:そういうことでございます。


ちなみに、JTサイトのお知らせでは「安全性」については直接言及せず、次のような表現になっています。

その結果、この規格外品には、お吸いいただくには問題ないものの、「メビウス・プレミアムメンソール・オプション・5」の本来の味・香りと異なる紙巻きたばこが混在しております。


その点について質問してみると、フィルターについて面白い話が聞けました。

Sさん:タバコの場合、フィルターの中に香料を入れたカプセルが入っている商品があります。今回の場合、もともとカプセル入りの商品だったのですが、違うカプセル入りのフィルターが混じってしまったので、違う味と香りの製品になっております。

わたし:なるほど。葉っぱそのものの味ではなくて、吸いやすくするために入れた香料が別物になっているということですね。

Sさん:そうですね。味がぜんぜん違うものですので、そのような発表をさせていただきました。


いかがでしょうか。電話で質問してみて、タバコのフィルターには香料カプセル入りのものがあること、今回は別製品のフィルターが混入したため自主回収したことが分かりました。

JTさんの「安全性」の基準については、ほかにツッコミどころがあるような気もしますが、それはまたの機会ということで。