「記憶に焼きつく」アイデアの6原則と資生堂「女子高生」CM

スタンフォード大学の教授が書いたあるミリオンセラー本によると、アイデアが人の「記憶に焼きつく」ためには、重要な6つの原則があるそうです。その要素は「SUCCES」として覚えることができる。

  1. Simple:単純明快である
  2. Unexpected:意外性がある
  3. Concrete:具体的である
  4. Credible:信頼性がある
  5. Emotional:感情に訴える
  6. Story:物語性がある

たとえば、去年流行った資生堂のCM「メーク女子高生のヒミツ」だと、どうなるでしょう。ご存じの方も多いと思いますが、高校の教室で思い思いにくつろいでいる「女子高生」たちには、あるヒミツがあった、という内容のCM映像です。


  1. Simple(単純明快である):アイデアは非常にシンプルです。最後のキャッチコピーは「だれでも+カワイクしちゃいます」。
  2. Unexpected(意外性がある):Youtubeで1千万回を越えるアクセスは、まさに意外性のある展開だからといえます。
  3. Concrete(具体的である):ここでは資生堂の商品が具体的に使用されています。このCMを見れば、資生堂の商品でどんなことができるのか、私にも理解できます。
  4. Credible(信頼性がある):資生堂という歴史ある化粧品メーカーが発信することで、単なる映像遊びではない信頼性が(ある程度)保証されます
  5. Emotional(感情に訴える):とくに前半に流れる歌はエモーショナルで、「こんな1シーンがあればいいな」と思わせる青春の空気感があります。
  6. Story(物語性がある):具体的なストーリーはありませんが、CMの折り返しで文庫本を読む「女子高生」の問いかけとそこからの展開には、物語性も感じられます。

こう考えると、6項目パーフェクトではないにしろ、かなりの部分で「記憶に焼きつく」要素が満たされていることがわかります。

私自身は最近、「1分で人の心を動かす」技術に関心があります。その技術はCMや番組制作にも、スピーチにも、執筆にも役立つと思うからです。まずはこの「SUCCES」の6項目をチェックリストにしてみたいと思っています。

【Q】
そのアイデアは「単純性」「意外性」「具体性」「信頼性」「感情に訴える」「物語性」という6項目のうちどれだけを満たしているか?

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