駐車禁止の看板

○○公園の周囲は
駐車禁止になっておりますので
駐車しないようお願いします。

これは近所の公園の看板。「駐車禁止になっておりますので」「駐車しないようお願いします」が重複している。

○○公園の周囲は駐車禁止です。

○○公園の周囲では駐車しないようお願いします。

どちらか一方でもよさそうなものだ。が、なぜそうなっていないのだろう。
こんなふうに考えてみてはどうか。前者と後者では機能がちがっている。前者は「ルールの提示」、後者は「読み手へのお願い」だ。
一般的に、ルールの提示は読み手へのお願いも兼ねている。「歩きタバコ禁止」「駐輪禁止」「土足厳禁」などなど。しかし、「少しぐらいルールに従っていなくても、まあいいだろう」と思われる状況もある。「禁煙」と貼り紙してあるけど、まあいいですよ、というような場合だ。反対に、読み手へのお願いだけでルールの提示がないと、甘く見られて無視される場合もある。
この看板は、両者を並べて念押しすることで、駐車禁止の実効性を高めようとしているのではないだろうか。

○○公園の周囲では駐車禁止というルールが定められています。
このルールは十分に尊重してください。
ここに駐車しないよう改めてお願いします。

好意的に解釈すれば、看板の意図はこういうことなのだろう。面倒だが、それがコミュミケーションというものだ。