前提と友だち

前提条件 [presupposition] 
友だちとは話がすらすらとはこぶ。列車の中ではじめて会った人との間では,こんなふうにすらすらと話が進むというわけにはいかない。というのは,友だちとの間には,前もって二人の間にたくさんの共通の了解ができているからである。だから論理学的に「友人」を定義するとすれば,それはその人とのあいだに前提条件のたくさんのつみあげができている人ということになる。(以下略)

『新版 哲学・論理用語辞典』(思想の科学研究会編/三一書房

なるほど、と思う。
誰にでも、気の合う人もいれば苦手な人もいる。相手によって話が弾んだり、さっぱり弾まなかったりもする。

話が途切れがちになるとき、その原因は自分にあるのか、それとも相手にあるのか。
誰が悪いというわけであなく、共通の前提が少ないのだと考えれば納得がいく。

議論がかみ合わないときは、たいてい肝心なところの前提が共有されていないものである。

the more presuppositions they have, the more intimate they are: intimacy is proportional to common presuppositions.