木の描き方とロジックツリー(6)四角形を分ける

木の描き方とロジックツリー(5)中国の古い百科事典のつづき

次に「区分の規則」の2番目について。

2.区分された下位の部分は互いに共通部分をもってはならない

たとえば、四角形を台形、平行四辺形、菱形、長方形、正方形、その他に分類するとどうなるでしょう。*1

一見いい感じで分類できているようですが、このままでは混乱を招くおそれがあります。たとえば長方形は平行四辺形でもあり菱形でもありますね。
人間をグループ分けする時に「日本人」と「関西人」が同じ階層に属していると、その部分がダブってしまうのと同じことです。


上の図のように階層を整理すれば、グループ分けするさいの重複を解消することができます。

ちなみに四角形の分類についてウィキペディアなどで調べると、もっと複雑な関係図が載っていました。

こうしてみると、枝分かれしていく部分と、特徴がまとまっていく部分があることがわかります。辺について、角について、内接円・外接円について、多くの特徴を合わせ持つ四角形が正方形というわけですね。

概念をツリー状に枝分かれさせて考えることで、問題の全体像が把握できるようになります。ただし、上位の概念(大きなグループ)から下位の概念(小さなグループ)まで、きれいに枝分かれするとはかぎらないことも知っておくとよさそうです。

(参考)
wikipedia「四角形」
四角形の分類

*1:伝統的論理学の用語としては「区分 division」と「分類 classification」は別の概念ですが、ここでは「種類によって分けること」という一般的な意味で「分類」を用いています