ココロ

ロジカルに感情をコントロールするための2ステップ

ひとそれぞれ持っている能力が違います。100メートルを速く走れる人もいれば、企画立案が得意な人もいるのは当然ですね。 ある人がもつ能力がどの程度発揮されるかについては、心理状態に大きく左右されます。逆に言えば、自分の感情をうまくコントロールで…

ストレスとコントロールの切り離せない関係

人がストレスで疲弊する最大の要因は「自分でコントロールできないこと」への無理な態度である。たとえば、通勤で遅刻しそうになったとする。乗ってしまえば、もはや焦っても無駄である。あなたは運転手でも車掌でもない。いくら頑張っても、電車を本来のス…

クオリア観察法

クオリアメモ議論(Popuraさんへの回答2)のつづき「クオリアの謎は解きようがない」という見解には、以下のような論拠があります。 クオリアは、その人自身にしか出現しない。外部から「クオリアそのもの」を観察することは不可能である。 たとえ脳に電極…

クオリアメモ議論(Populaさんへの回答2)

クオリアメモ議論(Populaさんへの回答1)では、Populaさんのコメントの内容をぼくなりに確認してみました(誤解があれば指摘してください)。そのうえで、ぼくの考えを述べたいと思います。 まず、Populaさんの立論の骨格は、ぼくの考えでは以下のようにな…

クオリアメモ議論(Populaさんへの回答1)

昨日の記事(クオリアメモ1〜4)についてPopulaさんという方からコメントをいただきました。ありがとうございます。ちなみに、このブログでは異論・反論大歓迎です(あんまり多すぎると対応できませんが)。論理的にアプローチすることで議論を整理し、日…

クオリアメモ(1)

ゾンビ論法は循環論法?のつづき「主観的体験をともなう質感」を「クオリア」(qualia)といいます。 特別扱いを認めないことで発展してきた科学が、いまだに特別扱いせざるをえないのが、私たちの意識、主観的体験である。(中略) ここで、クオリア(quali…

クオリアメモ(2)

クオリアメモ(1)のつづきクオリアについて最近考えたことを、ちょっとメモしておきます。この世界が物質でできているとしたら、なぜそこにさまざまな色、肌触りや温かさ、匂いが出現するのでしょう? 将来、人間と同じように動いたり、考えたり、泣いたり…

クオリアメモ(3)

クオリアメモ(2)のつづき 【哲学的ゾンビの議論は成り立たない】 仮説:「クオリア」「意識」「私」は脳の演算結果である。 この仮説を採用するならば、同じ仕組みの脳(計算機)が2つあれば、演算結果も似かよったものになるはずです。つまり、仕組みは…

クオリアメモ(4)

クオリアメモ(3)のつづき「明るさ」のクオリアの話について、もう少し補足してみます。 外部から入力される情報は無限にあります。これを a1, a2, a3, a4, …… とします。この入力情報は脳内で処理されて、 必ず4種類のうちどれかの演算結果が導かれます…

ゾンビ論法は循環論法?

ゾンビは誰?のつづき物理的(科学的・電気的)反応としては人間とまったく同じだけれど、内面(意識体験・クオリア)をもたない人間がいたとしたら… こんな風に考えていくことで、われわれ人間には肉体とは別の内面が存在するのだとする論証を「ゾンビ論法…

ゾンビは誰?

ココロとカラダ。未解決のパズルを解こう!のつづき鏡を見ながら、こんな風に想像してみてください。もしも、外見、表情、行動などすべて自分そっくりだけれど、自分のようなココロを持たないゾンビがいるとしたら?見ても、触れても、会話しても、あなたと…

ココロとカラダ。未解決のパズルを解こう!

※グルメな王様のつづき 世界で起っているものには、二つのまったく異なる種類のものがあるように思われます。一方は物理的実在に属し、多くの異なる人々が外部から観察できます。もう一方は心的実在に属し、私たちは一人一人、自分の場合にそれを内面から経…

グルメな王様

ドラえもんのココロのつづき 王様は料理を一口食べたあと、不思議そうにつぶやきました。 …天才科学者の「心」は何より美味と聞いたのじゃが、はて? 「心」はいったいどこにあるのじゃ? 人はそれぞれひとつずつ「心」を持っている…わたしたちは、何となく…

独我論者の手紙

私は高名な論理学者、クリスティン・ラッド・フランクリン女史から手紙を受け取ったことがある。それによると、彼女は独我論者なのだが、ほかにそういう人がいないのを驚きに思っているとのことであった。バートランド・ラッセル 「独我論」とは「他者の存在…

主観と客観

日本語の「主観」「客観」は、明治初期に西周がつくった訳語です。「主観ー客観」はドイツ語で Subject, Objectですが、この概念はアリストテレスのhipokeimenon, antikeimenonまで、一応、遡ることができます。 でも「主観ー客観」の概念が現在使われている…